岡三証券NY・長阪志保氏に話を聞く。22日のニューヨーク株式相場は上昇となった。トランプ大統領がイランとの停戦を延長し両国の協議が続くとの見方から、株式市場は反発した。ホルムズ海峡の再開見通しは立っておらず原油相場は上昇したが、好決算を発表したボーイングなどが買われS&P500は最高値を更新した。21日はアメリカの小売売上高も発表され、消費の底堅さが示された。原油高による影響を見る上で、農業セクターに注目。農業は肥料や耕うん機などの燃料、移民減少に伴う労働力コストの増加などインフレの影響を最も受けやすい業種のひとつ。農業用品チェーンのトラクター・サプライの決算では、顧客が支出に慎重になっている影響などで減益に落ち込んだ。農家を中心とした消費動向に変化が見え始めている。インフレに加え、農業の収入が減少傾向にあることも関連消費に影響を与えていると考えられる。アメリカ農務省によると、今年の農業の純所得はインフレ調整後ベースで去年から2.6%減少すると予想されている。生産コストが上昇しているのにも関わらず、販売価格が上がらないという悪循環に陥っている。トウモロコシや大豆など作物の価格は下落傾向にあり、現金収入は5年間で27%下落。その他の品目でも、現金収入は減少している。トランプ大統領は昨年12月に120億ドルの農家支援策を発表したが、中間選挙に支持層を集めるためにさらなる支援策を打ち出すともみられ、今後の動向が注目される。
