不機嫌ハラスメントについて、日本ハラスメント協会・村嵜要代表理事は、セクハラ・パワハラなど直接的なハラスメントは被害者や周囲が気づきやすいのに対し、フキハラは大きな音や舌打ちなど何気ない言動の積み重ねで本人も周囲も気づきにくく、気づいた時には職場の環境が悪くなっていることが多いとしている。また、記録が残りにくく、ハラスメントの認定がされにくい。ジェスチャーで相手を追い払う、目を見ず背中で返事をする行為はフキハラに当たる。ため息をつくのは自分を落ち着かせるためならOKで、相手に威圧感を与えないシチュエーションであれば大丈夫。上司の不機嫌態度を感じたら、自分だけなのか周囲に相談して報告を対面でなくメールやリモートにすると良い。加害者にならないためには、自分の立場や影響力を理解した上で言動の丁寧さを意識し周囲に振る舞う必要があり、フキハラに自分で気づいたら「さっきの態度はごめんね」などと早めに関係を再構築するのが大切。歩み寄るのが遅くなるほど怖い存在になってしまう。家庭内でも注意が必要で、村嵜さんは「家庭内では素の自分を出しやすい。言葉にしなくても察してほしいと思いがち」と指摘する。中室牧子氏は、今までは上司の態度・攻撃が部下の心理的なストレスを増加させたり離職率を高めることが分かっていたが、最近の研究は上司の感情的な振る舞いがチーム全体の生産性を下げることまで明らかになってきているなどと述べた。組織心理学の研究では、管理職に対する研修をすれば一定抑えられるとのこと。
