酢づくりには極めて繊細な技術を要する。米などの材料に麹菌や酵母を加えてアルコール発酵を促すことで原料となる特殊な酒を作る。そこに酢酸菌を加えると酒のアルコール成分が酢の主成分である酢酸に変わる。酒に入れた酢酸菌は膜を張り、その膜が酒を酢に変える。酢は酒よりも比重が重いため容器の下にいき、この現象によって酢酸菌に触れる酒がすべて酢になっていく。酢酸菌が働くには空気が必要で、この方法では空気に触れている部分しか発酵が進まないので時間がかかる。また、気温や湿度など不確定な条件の影響を受けるため品質管理が難しい。ミツカンではタンクの中にある酒と酢酸菌を撹拌しながら常に空気を送り続けることで発酵を進めている。空気の量が少しでも足りないと酢酸菌にストレスがかかったり、多すぎるとアルコールが揮発してしまうため発酵は不安定な状態になる。タンクに送る空気を細かい泡にして均一に分散することでタンク全体で酢酸菌が活発に働いて安定的かつ迅速に大量の酢を作ることを実現させた。ミツカンでは発酵が進んでいるタンクを親に複数の子のタンクを接続している。子のタンクでは複数の種類の酢を同時に短時間で発酵させるシステムを作り上げている。
江戸時代に造り酒屋から独立してミツカンは誕生した。当時、米からできた酢は非常に高価なものだった。そこで、創業者の中野又左衛門は酢の材料に日本酒づくりで出た酒粕を使うことを考案。安くて旨味のある酢はまたたく間に江戸の人々に受け入れられた。戦後、有力メーカーの空き樽に粗悪品を入れて売る悪徳業者の行為が横行した。対応に迫られたミツカンは商品のすべてを瓶詰めにすることにした。「脚下照顧に基づく現状否認の実行」の精神が受け継がれているという。その理念を体現した商品の一つが納豆。年間3億食を突破する大ヒット商品となった発明が、ふたを割ってたれを出す容器。
江戸時代に造り酒屋から独立してミツカンは誕生した。当時、米からできた酢は非常に高価なものだった。そこで、創業者の中野又左衛門は酢の材料に日本酒づくりで出た酒粕を使うことを考案。安くて旨味のある酢はまたたく間に江戸の人々に受け入れられた。戦後、有力メーカーの空き樽に粗悪品を入れて売る悪徳業者の行為が横行した。対応に迫られたミツカンは商品のすべてを瓶詰めにすることにした。「脚下照顧に基づく現状否認の実行」の精神が受け継がれているという。その理念を体現した商品の一つが納豆。年間3億食を突破する大ヒット商品となった発明が、ふたを割ってたれを出す容器。
