去年7月、石川県輪島市で開局した臨時災害ラジオ局について伝えたが、そのラジオ局の隣に今年、小さな商店街がオープンした。能登半島地震から2年。おととい珠洲市では二十歳のつどいが行われた。若者たちが抱く復興への想い。しかし現実は未だ厳しい状況が続いている。輪島市町野町では道路沿いの電柱は傾き、倒壊したまま手つかずの家もある。震災直後から時が止まっているかのよう。中心都市からのアクセスが悪いため、復興もなかなか進まないという。しかしその状況に負けず、一歩ずつ歩みを進める人たちの姿があった。災害FM「まちのラジオ」は、災害情報だけではなく協力してくれる人たちを取りあげることで、復興への力に結びつけたいと地元住民たちが去年7月に開局した。ラジオ局の横に誕生したのが仮設商店街“まちのテラス”。買い物だけではなく食事も楽しめる場所だという。この日は弁当店と和菓子店の2つの店が営業していた。住民に長年親しまれてきた老舗和菓子店・吉野屋は、地震で店舗が全壊し店主の吉野博司さんはこの2年間、別の仕事をしながら店の再建を目指してきたという。弁当や総菜、酒を提供する藤六は、元々は約100年の歴史をもつ老舗旅館だったが、地震で全壊。再建を目指す中で始めた弁当店も、その後の豪雨で被災した。二重の被災を乗り越え戻ってきた老舗の味に、住民たちも笑みがこぼれる。震災以降、人口流出も進んでしまっているが、まちのラジオ代表・山下さんは、この仮設商店街が町のにぎわいに繋がると希望を抱いている。
