東京豊洲にある築20年の大型賃貸マンション。この一室で行われているのが。慶応義塾大学の学生たちが多数のセンサーを設置した2部屋に泊まり込む実証実験を実施。東京建物と共同で部屋の快適性を比較する。宿泊するのは同じ間取りの2つの部屋、見た目もほぼ同じだが。ZEHとは断熱材の利用などで消費するエネルギーを減らし、太陽光発電により電力を生み出すことでエネルギーの収支をゼロにする仕組み。片方の部屋は窓には強度や断熱性能の高いアルミ複合サッシや二重窓を採用。壁の内側に厚さ35ミリのウレタン断熱材を吹き付けるZEH改修が実施されている。学生たちはZEH改修した部屋と通常の部屋で各2週間生活。ウェアラブル端末を装着して血圧、脈拍などを計測した他、眠っている間もデータを収集し睡眠の質も測定。またプログラミング速度などで住む人のパフォーマンスの変化も調査。きょう実証実験の結果を公開。慶応義塾大学理工学部・川久保俊准教授は「エアコンの消費電力量を計測した。10%以上の差があることを計測できた」とコメント。冬の温度で2度ほどの差が生まれ、他にも学生たちが解いた課題の正答数が6%ほど増加した他、睡眠効率も約5%上がるなどの変化があったとした。既存の建物で国の省エネ基準を満たす物件は2割にも及ばない。国もZEH化には期待を寄せていて、政府は2030年度以降に建設される全ての物件のZEH化を目指している。東京建物はこうした現状を商機と見ている。東京建物・遠藤崇執行役員は「そういった需要を掘り起こしていける」とコメント。築30年以上が経過したマンションの割合が首都圏で半数以上となる中で問い合わせもここ数年で増加。ZEH改修は割高なものの、エアコンの運転時間が短くなるなど経済的なメリットも大きいとして遡及を狙う。
