- 出演者
- 山澤里奈 辻浩平 藤重博貴 坂梨祥
オープニング映像とキャスターの挨拶。
長期化するイラン情勢。停戦期間は延長されたが、アメリカとイランの協議の行方は不透明さを増している。視聴者から「イランの一般市民はどのような変化や支援を求めているのか」、「軍事力に劣るイランが非対称戦術をとるのは当然、アメリカは事前に考えていなかったのか」などの声が届いている。日本エネルギー経済研究所・中東研究センター・坂梨祥センター長が視聴者からの質問に答える。画面のQRコードから視聴者からの質問を募集している。
イランとの停戦期限が迫る中、アメリカ・トランプ大統領はSNSで停戦を延長すると明らかにした。「イラン政府が深刻な分裂状態にあり、仲介国パキスタンのシャリフ首相からイランへの攻撃を控えるよう要請された」としている。CNNテレビは“バンス副大統領がパキスタンに向かう直前になってもイランからの反応がなく、対面協議で成果があげられるのか政権内で疑問の声があがった”とし、停戦の延長は“イラン側が立場をまとめ、最高指導者モジタバ・ハメネイ師の承認を得ることを期待した結果”と伝えている。ニュースサイト・アクシオスは“トランプ大統領はイラン側が状況を収拾できるよう追加で3~5日の停戦期間与える意向”と報道。ウォール・ストリート・ジャーナルは“バンス副大統領が今週後半にかけて出発する可能性は依然としてある一方、トランプ大統領はイランがウラン濃縮に関する要求を受け入れないことを理由に、訪問の全面的な取りやめも検討している”と伝えている。
停戦を延長するとしたトランプ大統領だが、一方でイランの港に出入りする船舶への封鎖措置は継続するよう軍に指示したとしている。ベッセント財務長官はSNSに“イランの海上貿易を制限することはイランの主要な収入源を直接標的とするものだ”と投稿。イランの革命防衛隊とつながりのあるタスニム通信は22日“アメリカは新たな協議の前に停戦違反をやめなければならない、封鎖措置が解除されしだい次回の協議はイスラマバードで開かれることになる”とするイラバニ国連大使の発言を伝えた。先ほどイランの革命防衛隊は、許可を得ずに運航するなど海上の安全を脅かしたとして、船舶2隻を拿捕したことを明らかにした。イギリス・BBCは拿捕された2隻について、1つはギリシャの企業が所有するコンテナ船で、ホルムズ海峡で革命防衛隊から発砲されて大きな被害を受けたほか、もう1つはパナマ船籍の船舶で、ホルムズ海峡を南下してオマーン湾に向かう途中攻撃を受けたと伝えている。
アメリカがイラン沖で拿捕したとするイラン船籍の貨物船について、トランプ大統領は21日、経済チャンネルCNBCの電話インタビューで“中国からイランに向けて何らかの物資が輸送されていた可能性がある”との認識を示した。ロイター通信はこの貨物船について“先月下旬に中国東部と南部の港に寄ったあとマレーシアを経由してイラン方面に向かっていた”としている。治安関係者の話として“船にはアメリカが軍事転用可能とみなす軍民両用物資が積まれていた可能性がある”と伝えた。
欧米の一部のメディアは、イラン情勢をめぐりインサイダー取引が行われた疑惑を伝えている。“トランプ大統領が何らかの発表をする前に金融市場で何度も数百万ドルもの取引が行われた”としている。さまざまな事象が将来起きるかを予想し「YES」か「NO」の2択で賭け金を投じる「予測市場」でも、不審な動きがあったという。“今年2月には、新たに作成された6つの匿名のアカウントが「2月28日までにアメリカがイランを攻撃する」との予測に賭け、約1億9000万円の利益を得た”と伝えている。BBCは法律家の話として、“情報源を特定できないかぎり金融当局は動かない、立証は難しい”との見方を伝えている。アメリカのニュースサイト・アクシオスが原油先物市場の取引の量を示したうえで、“世界の市場を揺るがす数分前あるいは数時間前に不審な取引が相次いでいる”と先月伝えた。(アクシオス電子版)ウォール・ストリート・ジャーナルは“ホワイトハウスが先月下旬、全職員に電子メールを送り、自身の立場を利用して先物市場で取引を行わないよう警告した”と伝えている。(ウォール・ストリート・ジャーナル)
日本エネルギー経済研究所・中東研究センター・坂梨祥センター長がスタジオで解説する。トランプ大統領は日本時間の明日までとしていた停戦期間を延長すると明らかにした一方、イランの港に出入りする船舶への封鎖措置は継続すると発表。トランプ大統領は、あと一押しでイランを譲歩させることができると思っているのではないか。イランに最後の一撃を加えて譲歩に持ち込みたいのだろう。イランが2度目の協議に応じない理由は、アメリカが海上封鎖を続けているため。アメリカは合意ができれば封鎖を解除すると言っており、両者の立場に隔たりがある。どのように行き詰まりを脱出できるか、いま水面下で探られているだろう。両者が同時に封鎖を解除することができれば、協議が再開する可能性が出てくる。先ほどイラン側も船を拿捕したというニュースが入ってきた。イランは徹底的にやり返すという行動をとってきている。アメリカの海上封鎖により、イランは原油を売れない状態にある。ベッセント財務長官は「カーグ島の貯蔵施設はまもなく満杯になる、イランのぜい弱な原油産出は止まるだろう」と投稿。イランは産出は続けたいだろう。イランは大産油国で原油の輸出はイランの財政にとって重要だが、イランは石油だけで支えられている経済ではない。多角が進んでおり、戦争が始まる前のGDPに占める石油部門の割合は4割を切っていた。トランプ政権はイランの置かれている状況は厳しいと思っており、あと少しでアメリカの条件を飲ませて合意が成立するとトランプ大統領は思っているのだろう。
ホルムズ海峡の事実上の封鎖が続いて50数日だが、影響は広がり続けている。IEA(国際エネルギー機関)のビロル事務局長は先週、「ヨーロッパはおそらく6週間分のジェット燃料しか残っていない」と述べている。ドイツのルフトハンザ航空グループは、10月にかけて2万便の運航を取りやめると発表。国によって置かれている状況が違うが、大きな違いを生んでいるのが石油の備蓄があるか。アジアの国は備蓄がなく、ホルムズ海峡が封鎖されてすぐにエネルギー危機に直面。日本は備蓄があり余裕がある。ヨーロッパは気候変動対策で脱石油を進める中で、各地の製油所をたたみジェット燃料を輸入するという方針に舵を切っていた。世界に対する供給が減っているなか、十分に確保できなくなってしまった。日本はナフサを始めとする石油化学製品の不足が深刻な問題。イランはホルムズ海峡を封鎖することによって世界中の国が巻き込まれ、戦争をやめて欲しいというトランプ大統領に対する圧力が強まることが狙いだった。イランの誤算は、トランプ大統領に対する圧力が響いているように見えないこと。トランプ大統領はイランに対して圧倒的な勝利を宣言したく、そのためにはあと一押しだという動きが続いている。
視聴者から「イランの一般市民はどのような変化や支援を求めているのでしょうか」との質問。戦争が2月28日に始まって以降、イランではインターネットが遮断されている。イランの中で何が起きているかを外から知ることが難しい。イランは人口9000万人の大きな国であり、いろいろな考え方を持った人たちがいる。最初にアメリカ・トランプ大統領が攻撃を始めた時、イランの人々に政権を奪取するよう呼びかけた。アメリカとイスラエルはイランの人々を今のイスラム体制から解放するためにイランを攻撃すると言ったが、攻撃が始まるとアメリカとイスラエルは病院や学校、文化遺産も攻撃。イランでは一連の激しい攻撃を受け、体制よりもイランという国事態が攻撃を受けていると感じ始めた人も多かったと感じる。
上智大学・東大作教授から、日本エネルギー経済研究所・中東研究センター・坂梨祥センター長に『今回の戦争を受けてイラン指導部が「結局、核兵器を持たないと国を守れない」と舵を切った可能性はあるか』との質問。核兵器を持っていればこのような攻撃にあわなかったと思った人たちもいるだろう。去年の6月と今回の戦争でイランの国内の核施設が破壊され、核科学者が暗殺された。核の平和利用を再開するということですら非常に困難な状況。来週月曜日のゲスト・KPMGコンサルティング・滋野井公季マネージャーへの質問は『抵抗の枢軸は生き残れるか』。抵抗の枢軸はハマスやヒズボラなどイスラエルに対して戦い続けてきた勢力で、イランが支援してきた。
アメリカ各地で毎年甚大な被害をもたらす竜巻。その内部にドローンが突入し、アイオワ州で驚くべき映像の撮影に成功した。竜巻内部の温度、気圧、湿度など科学データを収集し発生の予測の精度を上げ住民を守るのが目的。
ドイツのベルリン動物園ではメスのゴリラ・ファトゥが誕生日を迎えた。2歳の頃に西アフリカからやってきたファトゥは69歳とされ、世界最高齢のゴリラだとみられている。年齢に配慮して、野菜がたっぷり入ったバスケットが贈られた。
フランス南部の港町・セートで2年に1度の海洋祭りが開催された。100隻以上の帆船が集結し、多くの人々が見学に訪れた。中には17世紀のスペインのガレオン船のレプリカも。大砲も備えたこの船は人々を圧倒。埠頭では輝く太陽の下、伝統的な音楽やダンス。祭りは最高潮に達した。
アメリカとイスラエルによるイランへの軍事作戦の開始から約1か月半。その間、北朝鮮が核・ミサイル開発に関する訓練や実験を行った、若しくは実施を発表した日を見ると、ミサイルを発射する頻度が高まっている。日本政府の関係者からは、北朝鮮は友好国のベネズエラやイランのトップが排除されるのを目の当たりにし、アメリカへの刺激を控えるのではとの見方も出たが、予想に反する動きを見せている。中東情勢に国際社会の関心が集まる中、なぜ核・ミサイル開発を加速させているのか、北朝鮮の思惑を探った。
イランへの軍事作戦が始まった4日後、北朝鮮は巡航ミサイルの発射実験を行った。その10日後には弾道ミサイル10発余を同時発射。クラスター弾を搭載したとする短距離弾道ミサイルの実験も実施。1か月半余で行ったミサイル発射・実験は7回。韓国国防安保フォーラム・シン・ジョンウ事務総長は、北朝鮮が「イランとは違い核兵器がある」とアメリカにアピールする狙いがあると指摘する。特に注目するのが、7回のうち3回行われた「戦略巡航ミサイル」の実験。北朝鮮は核弾頭を搭載できるとしている。イランへの軍事作戦でアメリカは、原子力空母や艦艇を展開。「これを見た北朝鮮は、アメリカの空母の拠点である在日米軍基地を戦略巡航ミサイルで核攻撃できる能力を示そうとした」シン事務総長は指摘。もう1つ注目したのが、クラスター弾など「重要兵器システム」の実験。シン事務総長は「多様な攻撃手段を誇示しアメリカをけん制するメッセージを出した」と分析。さらに核開発加速の懸念も出ている。米朝首脳会談でも焦点となった寧辺の核施設の衛星画像の分析では、核兵器の原料となるウランの濃縮施設とみられる建物が建ち、先週の画像では2倍ほどの大きさになった。韓国を訪れたIAEA(国際原子力機関)のグロッシ事務局長は、北朝鮮が核兵器の量産体制を整える可能性を指摘。核兵器の先制使用も辞さない姿勢を示す北朝鮮。韓国との軍事境界線付近では、北朝鮮が有事の際に兵器を移動させる軍事用道路の建設も確認されている。イラン情勢の緊迫化で世界が混乱する中、北朝鮮は核・ミサイル開発を推し進めている。
北朝鮮はイランでの軍事作戦を受け、体制を保つためには核兵器が必要だとの立場をいっそう強めている。北朝鮮関係者が主張するのは、ベネズエラとイランがアメリカから攻撃されたのは、核兵器を持っていないからだということ。北朝鮮が最近行った訓練や実験の多くが、核兵器を搭載可能だとする巡航ミサイルやアメリカ本土を狙うICBM(大陸間弾道ミサイル)に関するもの。ICBMや核を持たないイランとは違う、とのメッセージでアメリカをけん制した形。金総書記はイランへの軍事作戦は非難しても、トランプ大統領を批判していない。トランプ大統領と取引できるかもしれないと期待しているため。アメリカ政府は北朝鮮を公式に核保有国とは認めて来なかったが、トランプ大統領は根拠を示すことなく北朝鮮を核保有国だとたびたび呼んでいる。北朝鮮は自らを核保有国と認めさせつつ、核でアメリカからの攻撃も抑止し体制の維持につなげようとしている。来月のトランプ大統領の訪中を前に金総書記は今月、6年ぶりに北朝鮮を訪れた中国・王毅外相と会談して連携を確認した。北朝鮮は核ミサイル開発を誇示しながら後ろ盾となるロシア、中国との関係を強め、有利な立場からアメリカと向き合おうとしている。
カンヌ映画祭で最優秀賞のパルムドールを2度獲得し、イギリスの至宝とも呼ばれるケン・ローチ監督(89)。最後の作品「オールド・オーク」が今週公開される。テーマは日本でも大きな課題となっている外国人との共生。半世紀に渡って撮り続けてきた巨匠の最後のメッセージとは。映画の舞台は、イギリスがEUからの離脱に揺れていた2016年。炭鉱が閉鎖され活気を失った街に、国の政策でシリアからの難民が暮らし始める。主人公は街のたまり場となっている小さなパブの店主。シリア難民に手を差し伸べるが、店の常連たちは自分たちの場所を奪われるように感じて反発。長年、社会問題を多面的に描いてきたケン・ローチ監督。難民に拒否反応を示す地域の側にも理由があると考えてきた。難民を演じたのは実際にシリアからイギリスにやってきた人たち。難民に反発する住民の役も地元の人たちが演じた。主人公は難民と住民を橋渡しするための食事会を企画するが、この取り組みは失敗に終わる。分断を乗り越えようと苦しむ主人公。2016年のイギリスの風景が、世界の今に重なる。この作品を最後に引退することを表明しているケン・ローチ監督は「絶望してはいけない、闘い続けなさい」とメッセージを語った。
トランプ大統領からFRB(連邦準備制度理事会)の次の議長として指名されたケビン・ウォーシュ氏が、議会上院の公聴会に臨んだ。利下げを求める大統領の操り人形にはならないとしたうえで、「金融政策の独立性は不可欠だ」と述べた。今のパウエル議長の任期は来月15日までで、議会上院が承認すれば次のFRB議長に就任するウォーシュ氏の金融政策の舵取りに関心が集まっている。
アメリカのインド太平洋軍のトップ・パパロ司令官は議会上院の公聴会に出席し、海軍力を強化している中国を念頭に、駆逐艦などの艦艇が不足しているとして態勢強化を訴えた。
きのう高市総理大臣と電話会談を行ったメキシコのシェインバウム大統領が、記者会見で日本に言及。「可能な範囲で原油を輸出できるかどうか、メキシコ国営の石油公社に検討してほしいと要請してきた」と明らかにし、日本への原油輸出に前向きな姿勢を示した。
