ルッテ事務総長は8日夜に2時間以上もホワイトハウスに滞在し、「NATOを脱退する」と脅しをかけるトランプ大統領と非公開で会談。9日になり、「トランプ大統領のNATO脱退の意向は真剣なものなのか?」と聞かれるとルッテ事務総長は返答を避けた。トランプ大統領と非常に近しいルッテ事務総長は「トランプ大統領がNATO加盟国に失望しておりそれは理解できるが、ほとんどすべての加盟国が協力していると説得しようとした」と話す。しかしトランプ大統領を納得させることはできなかった。トランプ大統領は会談後に再び「加盟国はアメリカに協力してくれない」「アメリカが必要としていたときにそこにいなかったし、圧力を受けた時だけ物事を理解する」と非難した。「ヨーロッパのいくつかの国からアメリカ軍を撤退させることをトランプ大統領が側近と検討中」とロイター通信が報じた最中のことだった。ヨーロッパ各国の基地からのアメリカ軍撤退は高くつく上に法的な問題もついてくる。イランを爆撃するためのアメリカ軍の基地使用を拒否したスペインのような国は撤退の対象になる見込み。スペインにはモロン空軍基地とロタ海軍基地があり、両方とも戦略上カギとなる。ジブラルタル海峡とアフリカ大陸の北岸・西岸の管理権をアメリカに与えるもの。いまアメリカに代替案はない。アメリカと緊密な軍事関係を保ちながらもNATOに加盟していないモロッコにも頼れない。しかしトランプ大統領はドイツでの存在感を減らす話はしなかった。ドイツにはヨーロッパと中東で最大のアメリカ軍・ラムシュタイン空軍基地がある。アメリカ国防総省はこの基地からイラン攻撃を調整している。アメリカは東ヨーロッパでの存在感を高めており、ルーマニアに巨大吉を建設中。しかし第二次世界大戦後ずっとアメリカの存在感をヨーロッパ大陸に示し続けてきた西ヨーロッパ諸国の大規模施設に置き換えられるところは今のところない。
