ウクライナ情勢について。ロシアによるウクライナへの軍事侵攻は来週24日で4年となる。戦闘は長期化し、すでに第二次世界大戦中にナチスドイツが旧ソビエトに侵攻して始まった独ソ戦の期間を超えた。双方の詳しい死傷者の数は発表されていないが、CSISはロシア側の死傷者は約120万人、ウクライナ側の死傷者は50~60万人と推計している。安間英夫がなぜ長期化しているのか解説。ロシアはウクライナの領土の20%あまりを占領し続けたまま前線は大きく動いておらず、ロシア軍の進軍速度は1日あたり15~70m。戦場の防御態勢が確立さていることが要因。双方でドローンが本格的に使われた初めての戦争で、低コストで高価な戦車などを確実に攻撃でき戦争のありかたを大きく変えた。ウクライナが欧米から武器支援を受ける一方、ロシアも軍需生産を拡大し双方とも決定的な軍事力・機動力を示すことができないことが長期化の大きな要因。ロシアの世論調査(レバダセンター調べ)では76%が軍事行動を支持する一方、61%が交渉を始めるべきと答えた。ウクライナの世論調査(キーウ国際社会学研究所)では領土問題で妥協すべきではないと答えた人が53%、戦争に耐える覚悟があると答えた人が65%といずれも侵攻開始から減っており、長期化する戦闘への疲れも徐々に出ていることがうかがえる。
プーチン大統領が停戦の条件を譲る姿勢は見られていない。ロシアの犠牲は朝鮮戦争やベトナム戦争のアメリカ軍の犠牲を大きく上回り、CSISは第二次大戦後これほど大きな犠牲を出した大国はいないとしている。プーチン大統領は長期化や犠牲が増えることより目標や条件を実現するほうが重要なようだ。プーチン大統領の狙いはゼレンスキー大統領を倒し親ロシア政権に変えること、NATO加盟阻止、軍事力を無力化すること。ロシアでは帰還兵の犯罪など社会不安も問題となっているほか、財政・経済にも疲弊の兆候が出ている。プーチン大統領を止める役回りを担えるのはアメリカ・トランプ大統領しかいない。トランプ政権はウクライナ支援に後ろ向き。ウクライナへの軍事支援額はおととしまでアメリカが半分近くを占めていたが、去年トランプ政権が発足してからほぼ停止した状態。去年12月にトランプ政権が発表した国家安全保障戦略では“ドンロー主義”が発表された。勢力圏を分け合う考え方はロシアの主張と合致している。トランプ政権によるベネズエラ・マドゥーロ大統領の拘束によって、ロシアはウクライナ侵攻をめぐってトランプ大統領から国際法違反を責められる道理はなくなった。プーチン大統領はアメリカと対等な立場で交渉できることを目指し、トランプ大統領を通じて最大の要求を押し通そうとしている。
ジュネーブでアメリカとロシア、ウクライナによる高官協議が行われているが、交渉の行方は難しい状況。ウクライナの領土、安全の保証が国の主権と安全の根幹に関わるため。ウクライナは領土の奪還に困難が伴うことは認識しつつも、現在の前線で停戦してもロシアが再び侵攻してこない安全の保証が得られないと合意できない。欧米がロシアを守る仕組みづくりがカギとなるが、ロシアは欧米の部隊の駐留も反対している。ウクライナ・ゼレンスキー大統領はトランプ大統領から今年6月までに戦争終結を求められ、アメリカ側がウクライナに多くの譲歩を求めているように感じるとの認識を示した。先週、トランプ大統領は「ロシアは合意を望んでいる。ゼレンスキー氏は動きださなければならない。大きな機会を逃がすことになる」と述べ、ウクライナに妥協を求めた。この戦争は一方的な侵略戦争であることを忘れてはならない。トランプ政権がロシアに圧力をかけてプーチン大統領に妥協を迫るのか、ウクライナに妥協を迫り、大国同士の取引や利害を優先させることがないのか厳しく見ていく必要がある。
プーチン大統領が停戦の条件を譲る姿勢は見られていない。ロシアの犠牲は朝鮮戦争やベトナム戦争のアメリカ軍の犠牲を大きく上回り、CSISは第二次大戦後これほど大きな犠牲を出した大国はいないとしている。プーチン大統領は長期化や犠牲が増えることより目標や条件を実現するほうが重要なようだ。プーチン大統領の狙いはゼレンスキー大統領を倒し親ロシア政権に変えること、NATO加盟阻止、軍事力を無力化すること。ロシアでは帰還兵の犯罪など社会不安も問題となっているほか、財政・経済にも疲弊の兆候が出ている。プーチン大統領を止める役回りを担えるのはアメリカ・トランプ大統領しかいない。トランプ政権はウクライナ支援に後ろ向き。ウクライナへの軍事支援額はおととしまでアメリカが半分近くを占めていたが、去年トランプ政権が発足してからほぼ停止した状態。去年12月にトランプ政権が発表した国家安全保障戦略では“ドンロー主義”が発表された。勢力圏を分け合う考え方はロシアの主張と合致している。トランプ政権によるベネズエラ・マドゥーロ大統領の拘束によって、ロシアはウクライナ侵攻をめぐってトランプ大統領から国際法違反を責められる道理はなくなった。プーチン大統領はアメリカと対等な立場で交渉できることを目指し、トランプ大統領を通じて最大の要求を押し通そうとしている。
ジュネーブでアメリカとロシア、ウクライナによる高官協議が行われているが、交渉の行方は難しい状況。ウクライナの領土、安全の保証が国の主権と安全の根幹に関わるため。ウクライナは領土の奪還に困難が伴うことは認識しつつも、現在の前線で停戦してもロシアが再び侵攻してこない安全の保証が得られないと合意できない。欧米がロシアを守る仕組みづくりがカギとなるが、ロシアは欧米の部隊の駐留も反対している。ウクライナ・ゼレンスキー大統領はトランプ大統領から今年6月までに戦争終結を求められ、アメリカ側がウクライナに多くの譲歩を求めているように感じるとの認識を示した。先週、トランプ大統領は「ロシアは合意を望んでいる。ゼレンスキー氏は動きださなければならない。大きな機会を逃がすことになる」と述べ、ウクライナに妥協を求めた。この戦争は一方的な侵略戦争であることを忘れてはならない。トランプ政権がロシアに圧力をかけてプーチン大統領に妥協を迫るのか、ウクライナに妥協を迫り、大国同士の取引や利害を優先させることがないのか厳しく見ていく必要がある。
