野村アセットマネジメント・鈴木皓太の解説。日経平均予想レンジは58500円~59700円。注目ポイントは「日本株は「2つの壁」を乗り越えるか」。昨日、日経平均株価が最高値を更新した。きょうは週末を控えていることもあり、やや軟調な展開を予想。日経平均は最高値を更新したが中東情勢の混乱を受けて、日本株には2つの壁が生じたと感じる。1つは「原油高の影響」。日本は原油を、ほぼ海外から輸入しているため原油高は海外への支払いの増加となり国内の企業や家計の所得が海外に流出することに直結する。内閣府のマクロモデルによると原油価格が20%上昇すると企業所得が1~2%程度減少する。WTI原油スポット価格(月次平均)グラフによるとEIA見通しは26年平均は約30%上昇する見込み。内閣府のモデルで示された数字を上回る企業業績の下落ちが想定される。「TOPIX EPS」グラフによると26年度は13%増益だった。ここから原油高による影響が顕在化するとみられるが、ある程度の増益は確保可能。「価格転嫁の要請額に対する引き上げ率」によると企業の価格転嫁力が改善している。価格転嫁が進めば企業収益は確保しやすくなるがインフレが進みやすくなる、家計にしわ寄せがいきやすくなることを示唆する。2つめは「日銀の利上げ」。以前よりも原油高などのコスト増加が国内の物価に波及しやすくなっている可能性がある。これは、日銀に利上げを促す・加速させる要因といえる。当面の利上げは金融緩和度合いの調整という位置づけにとどまり実体経済へのネガティブな影響は大きくない。日銀短観資金繰り判断DIによると、これまでの利上げを受けても企業の資金繰り判断に大きな変化はない。
