子どもから大人まで村人の多くが筋トレに励む村。村があるのはインド・ニューデリーから車で1時間半ほどの場所。村のはずれにある道場を訪ねると、屈強な男たちがトレーニングに励んでいた。トレーニングは力強さを象徴するサルの姿の神様「ハヌマーン」への祈りから始まる。村全体で体を鍛え始めたのは20年ほど前。近隣の村でトレーニングを積んだ男性がナイトクラブの警備員に就職し、高い給料をもらっているという噂が広がったことがきっかけ。この村では数百人の警備員を輩出するなど、地域に筋トレが根付いた。しかし、都市部ではジムで鍛える人が増えたことで、警備員になり手が増加。さらに経済成長により治安が改善したことで警備員のニーズが減った。こうした逆境の中、村が今取り組んでいるのがレスリング選手の育成。レスリングが人気のインドでは、プロになると1試合で平均月収の10倍以上、80万円以上を稼ぐ選手もいる。プロを目指すクマルさんは、プロの舞台で活躍することで、村を有名にし、貧困から抜け出すきっかけにしたいと努力を続けている。
