音更町伊福部昭記念ジュニアオーケストラには約30人が週1で集まり練習している。伊福部昭さんの音楽は北海道・音更町に影響を受けている。代表作「シンフォニア・タプカーラ」。タプカーラとはアイヌの言葉で立ち踊りを意味する。曲の特徴は短い音楽の繰り返し。伊福部昭さんと一緒に民族音楽を研究していた甲田潤さん。「シンフォニア・タプカーラ」にはアイヌの音楽の影響が色濃く反映されているという。さらにこの作品からアイヌの人たちのイズムを感じ取ることができるという。当時の日本の音楽界は西洋音楽や前衛的な音楽の影響を大きく受けていた。伊福部昭さんは縛られず自分の生まれ育った土地に目を向けながら作品を生んでいった。9歳までの多感な時期に音更町で育った。アイヌの友達と家を行き来するなど暮らしに深く触れる。衝撃を受けたのはあらゆる出来事や感情を即興の歌と踊りで表現するアイヌの人々。中学に進学し独学で作曲を学ぶ。21歳の時、初めて書いたオーケストラの曲がコンクールで第一席に入選。後に日本を代表する作曲家となるが伊福部昭さんが大切にし続けたのは作曲活動の原点となった音更での記憶だった。伊福部昭さんは91歳で亡くなる。亡くなる日まで音更を感じながら曲を書き続けた。長女はその姿を鮮明に覚えている。
