先月の利上げから約1か月、日銀は政策金利を0.75%程度に据え置いた。植田総裁が会見で警戒感をあらわにしたのが、約27年ぶりの高水準となっている長期金利に加え円安。植田総裁は、企業が価格転嫁しやすい環境になっていることから、円安が物価に一層の影響を与える可能性を指摘。金融政策を決める政策委員9人の中の1人、高田審議委員も「物価の上振れリスクが高い」と金利の維持に反対した。その為替に影響を与える今後の利上げについては、「まだ緩和的状況だ」として継続姿勢をアピール。しかし具体的なペースなどに言及しなかったことから会見開始からじわじわと円安が進行し、一時159円20銭台まで円が売られた。植田総裁の会見が終わって約10分後、事態は一変した。会見終了時点で159円台で推移していたドル円相場は2円近くドル売り円買いが進み、一時157円30銭台の水準になった。円安の是正に政府日銀が為替介入に踏み切ったのではと、都内の為替のリーディングルームでは緊張が走った。市場では、為替介入に備え日銀が主要金融機関に相場水準を照会する「レートチェック」実施の見方が浮上した。財務省に集まった報道陣から為替介入について聞かれた片山財務大臣は、「もちろnそういったことには答えられない。常に緊張感を持って見守っている」などと語った。
