中国で今年、ピークに達すると見込まれるのが満期を迎える定期預金。その額は75兆元、日本円で1700兆円を超える規模になるとの試算もある。不動産不況が深刻になる中で安定的な資産の運用手段として注目を集めてきたが、足元で転機が訪れている。上海市内でプログラマーとして働く女性は、毎日欠かさず自身の運用実績を確認する。女性は3分の2をファンド、残りを個別株に投資。中東情勢の悪化に伴い損失が拡大したものの、化石燃料の供給懸念を背景に新エネルギー車をテーマにしたファンドなどが足元で上昇した。去年12月に投資を始めた理由は、定期預金の金利が低いためだという。景気刺激策の一環で金融緩和が進む中国では、定期預金の金利は低下し段階的に引き下げられた。定期預金をめぐっては2021年以降、不動産への投資リスクが上昇する中、利回りが相対的に低いものの安全な運用先としてマネーが流入。特に多かったのが2023年を起点とした3年満期の定期預金。今年満期を迎えるが、低下が続く金利のもとで再び預金するインセンティブは働きにくく、巨額のマネーがどこに流れるかに注目が集まっている。
